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ゴーン被告がレバノンに国外逃亡!(速報版)

| 事件 | 日産自動車 | フランス | 2019年12月31日 |

ゴーン被告がレバノンに国外逃亡!  (速報版)

2019年の年末ご挨拶を掲載したばかりであるが、そこに「とんでもないニュース」が飛びこんできた。この「とんでもない」にはいろんな意味がある。

 証券取引法違反や背任容疑で起訴され、現在保釈中だったカルロス・ゴーン被告(日産自動車元会長)がプライベートジェットで国外逃亡し、トルコ経由で日本時間本日(12月31日)早朝にレバノンの首都・ベイルートに到着したようである。

 もちろん保釈条件に海外渡航は認められておらず、明確に保釈取り消し・保釈金(15億円)没収となるが、そこはもう「あとのまつり」でしかない。

 ゴーン被告は早速当地で「日本の司法制度から逃れた。徹底的に戦う」との声明文を公表しており、自らの意思で日本に帰ってくることは「絶対に」ない。ゴーン被告はフランス国籍以外に、レバノン国籍とブラジル国籍を有しており、日本側が要請してもレバノン政府は「自国民」の日本送還など認めるはずもない。

 従って日本では刑事裁判も開けず(民事裁判と違い刑事裁判は被告本人が出廷しなければならない)、日産自動車も同社株主もゴーン被告に損害賠償請求訴訟(株主代表訴訟)を起こせない(正確には民事裁判は起こせるが、勝訴しても何の意味もない)。

 さて問題点を順番に考えていく。

 まずゴーン被告はどうやって日本から出国できたのか? プライベートジェットを利用しても出国手続きが必要であり、パスポートを弁護士か検察庁に「預けて」いるはずのゴーン被告が「まともな方法」で出国できたはずがない。

 レバノン政府もゴーン被告が「別人の名前」で入国したといっているが、ここを信用するならゴーン被告は「別人のパスポート」で出国したことになる。だとするとレバノン政府は「別人のパスポート」で入国してきた人物がゴーン被告だと認識していることにもなるが、日本側がレバノン捜査当局にあれこれ指示できる立場でもない。

 ここはレバノン政府が旧宗主国のフランス政府と結託し、ゴーン被告の日本からの逃亡を手助けしたと考えるしかない。そうでなかったらゴーン被告はレバノンでもフランスでも「単なる犯罪人=少なくとも不正入国の罪は犯している」となり「日本の司法制度と戦う」ことなどできないからである。

 しかしそれなら日本国内にも「協力者」少なくとも「連絡係」がいなければおかしい。ゴーン被告が直接レバノンあるいはフランスと連絡するとか(国際電話するしかない)、あるいは日本のレバノン(あるいはフランス)大使館員と接触すれば、さすがに東京地検特捜部も察知するからである。

 最も疑わしい人物はゴーン被告の女房である。ゴーン被告の保釈条件には女房との接見禁止も入っていたが、どうも11月にそれを解除あるいは緩和して自由に接見させていたようである。保釈条件の解除あるいは緩和は、ゴーン被告の弁護人が裁判所に申請し、裁判所は当然のように検察庁(東京地検特捜部)にお伺いを立てるため、東京地検特捜部が認めてしまったことになる。確かに人道的には女房との会話くらいは認めてもよいが、それなら保釈中のゴーン被告本人と同等あるいはそれ以上の「行動確認」を女房にもつけておくべきだったはずである。

 さらにレバノンに到着した直後にゴーン被告が公表した声明文は「米国から発信されている」との未確認情報もあるが、米国政府の関与は不明である。トランプはマクロンが嫌いなので、米国政府が関与している可能性は低いが、話が自動車産業なので気は抜けない。

 それではレバノン政府というよりフランス政府の「目論見」は何なのか?

 それは両国政府にとって自国民であるゴーン被告が、日本で不当な扱いを受けて身柄を長期間(確か108日間)拘束され、これから不当な裁判で巨額罰金と巨額損害賠償金を課せられる事態は看過できないということである。

 現段階ではまだ本誌の推測であるが、ゴーン被告はフランス司法に訴えて日本政府、日本の検察庁(可能であれば裁判所も)、それに日産自動車、西川(さいかわ)元CEOら「自分を検察庁に売り渡した輩(やから)」などを相手に、巨額損害賠償を求める裁判を起こしてくると考える。

 日産自動車を含むオール日本で考えると、ゴーン被告から巨額罰金・追徴金それに損害賠償金を課すどころか、逆に巨額損害賠償金を求められ、今度こそ日産自動車とその子会社の三菱自動車が「タダで」フランス政府とルノーに召し上げられることになる。

 日本にとっては「国家的大損害」となるため、東京地検特捜部も秋元逮捕くらいで有頂天にならず、早急に対策を立てて必死で反撃する必要がある。

 お正月中であるが、まだまだ「続編」を書くことになりそうである。

2019年12月31日