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The Stray Times(有料版)の予告   126回目

| 有料版記事予告 | 2021年9月12日 |

The Stray Times(有料版)の予告   126回目

9月13日(月曜日)の夕方に予定通り更新します。以下、予定内容です。

1,特別特集   混迷する世界政治の中で自民党総裁選を考える

 日本の報道は自民党総裁選で盛り上がっている。自民党総裁選とはあくまでも自民党議員と同党員・党友だけが参加する「内輪の選挙」であり、一般国民は参加できない。しかし(とりあえず)自民党総裁は首相となるため、日本では政治のトップである首相は、日本国民からかけ離れた「狭い政界の損得勘定」だけで選ばれることになる。

 ところで世界の政治を見回すと、米国だけでなく欧州も中国もロシアも「すべて」不安定さを増している。とくにバイデンが急激に習近平にすり寄ってきたとしか見えず、また退任直前の菅首相も急遽ホワイトハウスに呼びつけられた。そんな中で日本の首相を「狭い政界の損得勘定」だけで選んで大丈夫なのか?

 その辺を考えてみたい。

 
2,今週の「一言加えたい」銘柄    新生銀行編

 SBIがTOBを仕掛けた新生銀行については、とりあえず記事(無料)を書いたが、改めて詳しく取り上げる。日本の金融行政における「失敗の歴史」だからである。

 また新生銀行と同じような道をたどった「あおぞら銀行(旧・日本債券新庄銀行)」についても取り上げる。

3,お勧め「書籍」コーナー
 
 未定です。

2021年9月12日

SBIが新生銀行にTOBを仕掛ける意味

| 中央銀行・金融情勢・提言編 | 個別企業編 | 日本 | SBIホールディングス | 新生銀行 | 2021年9月10日 |

SBIが新生銀行にTOBを仕掛ける意味

 昨日(9月9日)、SBIホールディングス(以下、SBI)がTOB(株式公開買い付け)で新生銀行を子会社化すると発表した。

 SBIは2019年初めから新生銀行の株式を断続的に買い進め、現時点で自己株式を除く議決権の20.32%を保有している。今回のTOBでその比率を最低33.4%、最大48.0%まで高め、子会社化して経営陣を一新する。銀行法の規定では50%超の株式取得には金融庁の認可が必要なため(たぶん簡単に認可しない)、取り敢えず最大48%の取得を目指す。

 TOB期間は9月10日~10月25日、買い付け価格は本日の終値(1440円)を38.9%上回る2000円、最大取得金額は1164億円となる。またTOBに成功すれば会長に元金融庁長官の五味広文氏(元SBI取締役でもある)を推薦するとも発表した。

 さて問題はこのTOBが新生銀行取締役会の賛同を得ていない「敵対買収」となることである。SBIは同じく2019年初めから島根銀行や福島銀行といった第二地銀の株式を取得し、現時点では8行と資本提携を締結しているが、金融界全体から見れば大きな勢力とはなっていない。

 そこで消費者金融や不動産事業などにも手を広げる新生銀行を子会社化すれば、ネット証券からスタートしたSBIの金融界における存在感も増すことになる。日本の金融界においては証券会社の(ましては比較的歴史の浅いネット証券の)社会的地位は銀行より「いまだに」「はるかに」低い。そこにSBIが一応は旧・日本長期信用銀行である新生銀行に「敵対買収」を仕掛けるということは、それなりに画期的なことである。

 つまり日本の金融行政の歴史からは想像しにくい買収となる。これからSBIに対して「何らかの横やり」が入らないとも限らない。本誌はSBGもSBIも個人的には好きな会社ではないが、新生銀行への「敵対買収」は大いに応援したいと感じる。

 理屈の上では、野村証券が親会社だった大和銀行(現りそな銀行)を買収できることになる。野村証券も「大損の歴史」でしかない海外業務ばかり拡大するのではなく、もっと足元の国内金融における勢力拡大を目指すべきである。

 ここで新生銀行の歴史を少し振り返っておく。1980年代半ばから「日本のバブル」を主導した日本長期信用銀行は1998年10月に経営破綻し、一時国有化された。投入された公的資金は7.9兆円に上り、そのうち3.6兆円の損失が確定した。1999年には東京地検特捜部が破綻時の頭取らを商法違反(違法配当)で逮捕したが、肝心のバブルと損失を膨らませた頭取らはすべて退職金を「たんまり」受け取って逃げ切った。逮捕された「かわいそうな」頭取らも最終的には無罪となったが、そこまでに10年も苦難の道を歩まされた。

 ところが日本長期信用銀行と政府の金融行政の「迷走」はここから始まる。2000年3月に政府は7.9兆円の公的資金が投入された(日本の金融機関全体に投入された公的資金の合計19.4兆円の4割に相当する)日本長期信用銀行を、何とリップルウッドなる無名の海外新興会社にたった10億円で売却してしまう。

 しかも売却後に日本長期信用銀行の資産に追加損失が出た場合、その資産を無限に政府がコストで買い取る「瑕疵担保条項」までつけていたため、1.2兆円の追加損失が発生してしまった。また猛烈な貸し剥がしで「そごう」などが破綻してしまう。

 しかも挙句に果てにはリップルウッドが組成したファンドの外国金融機関が100%の株式を取得していたため、新生銀行として再上場した際には兆円単位の利益を外国勢に独占され、日本は1円の税金も取れなかった。公的資金が瑕疵担保条項も入れて4.8兆円も棄損しただけである。

 こういう「えげつなさ」はゴードルマン・サックス、JCフラワーズ(個人最大株主で自らの貯金箱に使っていた)といったユダヤ人らしい。また日本人の親ユダヤ勢力も多数暗躍していた。

 そんな新生銀行なので再上場後の経営も当然のように振るわず、まだ公的資金を完済していない唯一の銀行である。現時点で2100億円の公的資金がすでに普通株に転換されているが、政府のコストはSBIのTOB価格の倍である4000円前後である。

 そんな「劣等生」の新生銀行をSBIが「敵対買収」するのである。過去に同じような道をたどった旧・日本債券信用銀行である「あおぞら銀行」とともに、その行方を注目したい。

2021年9月10日

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