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The Stray Times(有料版)の予告   166回目

| 有料版記事予告 | 2022年6月26日 |

The Stray Times(有料版)の予告   166回目

 6月27日(月曜日)の夕方に予定通り更新します。以下、予定内容です。

1 特別特集 世界の物価・経済・金融市場は6月上旬から「新しい段階」に突入している

 掲題のように感じているが、まだ現時点ではそれぞれの動きがバラバラで整合性を欠いており、確たるイメージが掴めない。それぞれの動きに時間差と反応度合いの違いがあるからである。

 そこで今週は、その辺を出来るだけ分かりやすく整理して「新しい段階」のイメージを掴みたい。

 
2  今週の「注目すべき」銘柄   米国メディア業界の最新勢力図

 もともと変化が激しい米国メディア業界は、寡占が進む巨大メディア・グループを中心にアマゾンなど異業種からの新規参入やストリーミングなど新興勢力を巻き込んで、ますます競争が激しくなり再編が加速している。

 またどの企業も2022年に入ってから株価下落に見舞われている。そんな米国メディア業界の最新勢力図と「新たな勝ち組」を解説する。

3  お勧め「映画」コーナー

 久々にお勧めしたい「映画」があるので、米国メディア業界の最新状況も踏まえて解説したい。

2022年6月26日

亡国の政策

| 中央銀行・金融情勢・提言編 | 日本 | 欧州 | 為替編 | 米国 | ドル(円) | 2022年6月22日 |

亡国の政策

 先日は「亡国の円安」と書いたが、根本には目先しか見ていない「亡国の政策」がある。これは金融政策に限らず長期的視野に立った総合的な政策運営ができていないという意味であるが、できていない国は日本だけではない。

 日本時間6月22日午前5時ころに一時1ドル=136.71円と「今世紀の最円安」を更新した。日銀が国債を大量に買い入れて金利上昇を抑え込むための円安ではあるが、もっと幅広く考えて「日本の総合力」が長期的に低落している結果でもあると感じる。

旧・日本長期信用銀行の破綻など日本中が金融危機に見舞われていた1998年は、一時1ドル=147.66円まで円安となった。「日本の総合力」が今以上にボロボロだった時期である。

逆に2011年10月は一時1ドル=75.32円の史上最円高となったが、この時期は「悪夢の民主党政権時代」に東日本大震災が重なり、決して「日本の総合力」が評価されたわけではない。リーマンショックの震源地で日本の機関投資家などのドル資産処分が想定されていた「米国の総合力」が日本より悪かっただけである。

「国の総合力」が評価される国の通貨は「緩やかに」上昇を続けるものである。しかし急激な通貨安はもちろん急激な通貨高も好ましいものではない。

 ここで「総合力が評価される国」とは、適度な経済成長、適度な物価上昇(現在のような急激な物価上昇は問題外であるが、日本や中国のように卸売物価の上昇に消費者物価が連動しない状況はもっと悪い)、適度な金利水準(高すぎる金利も好ましくないが低すぎる金利はもっと悪い)、貿易収支と経常収支の黒字基調、緊張感ある国内政治とバランスの取れた外交、軍事力、公平な報道体制などを兼ね備えている。

 1976年に世界中が変動相場制に移行して以来、「すべて」を兼ね備えた国は存在しない。1980代初めに2桁インフレを克服し、軍事力を強化して「強いアメリカ」を標榜したレーガン政権の1期目はそれに近かった。

 しかしカーター政権時の1ドル=175円から1985年2月に260円台までドル高となったが、財政赤字急拡大とドル高・金利高による国内産業空洞化から1985年9月のプラザ合意で「ドル高」を自ら放棄したため、2年ほどで1ドル=120円まで急落してしまった。

 現在のドル高は当時に似ていなくはない。現在の米国政府(FRB)は明らかに米国の経済活動を犠牲にしてでも物価上昇を止めようとしている。米国だけの特権であるドル基軸通貨体制を維持するためには、物価上昇でドルの価値が目減りすることは避けなければならないからである。

 とりわけウクライナ侵攻の経済制裁としてロシアのドル外貨準備を凍結したため、中国も保有するドル資産を減らしている。直近の中国が保有する米国債残高は1兆ドルすれすれまで落ち込んでいる。この「ドル離れ」を必要以上の利上げで食い止めようとしている。

 だったら米軍事産業のためのウクライナへの武器支援(ウクライナへは無償でも日本などに請求書を回すため米軍事産業は潤う)を止めれば、侵攻も収まりエネルギー価格上昇も「劇的に」下がるはずである。それにロシアに対するドル決済停止も緩和すれば、無理な利上げをしなくても物価上昇が落ち着きドル離れも止まり、ドル基軸通貨体制は揺るがない。

 米国は早急で過激な金融政策に頼り過ぎているため、どこかで「国の総合力」を超えたドル高は修正されるはずである。合わせて「亡国の政策」である。

 同じように参議院選を控えて経済と株式市場を失速させないよう金利(国債利回り)を抑え込む日本政府(日銀)も、明らかに金融政策に頼りすぎている。そもそも金利を抑え込む金融政策は「国の総合力」を悪化させる間違った金融政策である。それに財務省主導の緊縮財政を組み合わせれば、まさに「亡国の政策」となる。

 先日、スイス中央銀行が政策金利をマイナス0.75%からマイナス0.25%まで利上げした。5月の消費者物価が前年比2.9%と14年ぶりの上昇幅となったからである。結果的に上昇を続けるスイスフランをさらに上昇させ時計や精密機械など国内残業が不利となるが、常にユーロ圏をはじめ世界中から投資資金(逃避資金)を受け入れる環境を優先した「長期的視野に立った」「国家的戦略に沿った」政策と言える。

 日米を含む「亡国の政策」を続ける国も、少しは見習うべきである。

2022年6月22日

 

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