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The Stray Times(有料版)の予告 第98回目

| 有料版記事予告 | 2021年2月28日 |

 3月1日の夕方に予定通り更新します。以下、予定内容です。

 

1 特別特集  世界的な長期金利上昇の本当の理由 世界の株価に対する影響とは

 世界的に長期金利が上昇しているが、その理由については明確な説明がされていない。本誌は2021年1月11日付け「2021年前半の重大ニュース予想」の中で「間違いなさそうな米長期金利の上昇」と明確に予想しておいた

 別に自慢したいわけではなく、そこで挙げた理由をさらに精査し、現時点における世界的な金利上昇の原因と、とりあえずどこまで上がるかの予想と、最も重要な世界の株価に与える影響を解説する。

 簡単に言うと世界の長期金利が上昇したので、世界の株価が調整しているわけではない。その間にいくつかの要素が存在している。

 

2  今週の「一言加えたい」銘柄    東京電力編

 なぜここで「別に面白くもない東京電力なのか?」であるが、ちょうど10年前の東日本大震災で福島の東京電力原子力発電所が壊滅的な被害を受け、今も多くの住民が不自由な生活を余儀なくされている。

 そこで発生した膨大な被害の賠償金や使い物にならなくなった原子力発電所の廃炉費用などは誰が負担するのか? もちろん東京電力であり、それに原子力発電を行う国内の大手電力会社である。

 本当にそうなっているのか? 10年経過を機会に検証してみなければならない。

 

3 お勧め「書籍」コーナー

 今週は福島の原子力発電所事故に関する新書をご紹介したい。

 

2021年2月28日

日経平均急落の理由

| 経済編 | 日本 | 米国 | 2021年2月26日 |

日経平均急落の理由

 本日(2月26日)の日経平均は1202円安(3.99%安)の28966円(終値、以下同じ)となった。前日(2月25日)のNYダウも559ドル安(1.75%安)となっており、ともに久々の急落となった。

 日経平均はコロナウイルスに見舞われた2020年3月19日の16552円から本年3月16日の高値・30467円まで84.0%も上昇し、NYダウは2020年3月23日の18591ドルから本年2月25日の高値・31961ドルまで71.9%も上昇していた。単に上がりすぎたので下落したわけではない。

 ここからの予想は、日経平均よりNYダウと米国の財政政策・金融政策の関連で考えてみたい。

 コロナウイルスの影響により米国の2020年4~6月期GDPは前期比年率32.9%ものマイナスとなり、GDP実額で約2兆ドルが吹き飛び、2400万人の雇用が失われた。当時のトランプ政権はこの間に計2.7兆ドルの財政支援を行った。この財源は国債の新規発行であるが、その間にFRBは2.2兆ドルもの国債を買い入れて需給関係悪化を食い止めた。

 2020年4~6月期に限ってみれば、失われたGDPを補填する以上の財政支援が行われたが、その間の家計の貯蓄率は10%も上昇して16%になったため消費など経済活動が十分に回復したわけではない。つまりこの時期の2.7兆ドルの財政支援は大きすぎるわけではなかった。

 ところが米国経済は翌7~9月期から回復していった。2020年通年のGDPは前年比3.5%のマイナスまで回復し、失業者も1000万人増加したままであるが失業給付の上乗せは減額されたものの継続されている。日本のような「旅行に行かないと補助金が出ない」といったわけのわからない政策はない。

 つまり2020年後半から米国経済が上向いたため、2020年4~6月期の落ち込みを補填するために投入された財政資金は当然に余剰となる。一度投入された財政資金は消えないため、どこかに滞留する。実際には設備投資など長期の投資に回すほど市場は自信がないため、身近な株式投資に向かった。また家計への財政資金も消費に回るというより株式投資に向かった。目の前で株価が上昇していたからである。

 本来なら米国経済の回復に伴い過剰に供給された財政資金は(FBRを通じて)ある程度吸収しなければインフレになる。ところがFRBは月額1200億ドルの国債とMBSを買い続け、物価上昇率が2%を超えても当面は現行の超金融緩和を続けると宣言している。

 そこへもともとバラまき型の民主党のバイデン政権となった。コロナワクチンの投与が始まり米国経済も落ち着いている中で、あのパニックだった2020年4~6月期を上回る2.8兆ドルもの財政支援を行うつもりである。そのうち0.9兆ドルは2020年の年末にトランプが決定したものであるが、残る1.9兆ドルはやはり家計への給付や失業給付の上乗せが中心である。まだ議会は通過していないが、ゲームストップが早くも再上昇している。

 つまりバイデンは「そうでなくても余剰資金が溢れ返る米国に、さらなる余剰資金をバラ撒く」つもりである。

 それなら米国株式はさらに上昇するのではないか?

 そうはならない。すでに資源価格や商品価格、ビットコインなど仮想通貨といった株式以外の相場が上昇している。資源価格や商品価格の上昇は国内のインフレを高進させ、まだ十分ではない経済活動を阻害する。

 すでにインフレの芽を感じとった米国長期金利(10年国債利回り)は先行して上昇しており、年初の0.9%から直近では1.6%となっている。コロナショック以前の2020年初めは1.9%だったが、米国経済は当時の水準まで回復しておらず、失業者も1000万人増加したままである。

 通常は長期金利の上昇はドル高となるが、最近のICEドルインデックスは下落を続けている。つまり足元の金利上昇は、経済活動の回復を反映した「良い金利上昇」ではなく、低開発国に見られる自国通貨の下落に伴う「悪い金利上昇」となる。

 報道では米国長期金利が上昇したのが米国株価急落の理由との説明が多いが、少し違う。経済活動が回復することによる「良い金利上昇」は株価上昇要因である。そうではないので問題なのである。

 この状態が続けば、そう遠くない時期に「本格的な株価の調整」がくるはずである。

 目先は米国10年国債利回り上昇と、ICEドルインデックスの下落が(少なくとも横這いが)併行すれば、しばらくして米国の株価(つまり日本を含む世界の株価)の調整が始まるはずである。2月23日のツイッターで最初の警告をツイートしたが、2~3日後に早くも株価急落となった。

 まだ始まったばかりである。引き続き、最大限の注意が必要である。

2021年2月26日

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