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The Stray Times(有料版)の予告   147回目

| 有料版記事予告 | 2022年2月13日 |

The Stray Times(有料版)の予告   147回目

 2月14日(月曜日)の夕方に予定通り更新します。以下、予定内容です。

1 特別特集  世界の金融市場にとって最大リスクは中央銀行の「優柔不断」

先週は国際情勢の緊張激化について解説した。そこで書いたようにウクライナに本気で侵攻するとも思えないプーチンを、ブリンケン国務長官やサリバン国家安全保障担当補佐官それにバイデンといった「ネオコン」が懸命に煽っている構造が続く。

今週はそんな国際情勢については最小限にして、主要中央銀行の金融政策とりわけ物価対策についてである。2月10日に発表された1月の消費者物価指数は前年同月比7.5%増とさらに加速していた。FOMCメンバーからは利上げペースの加速や総資産縮小の前倒し発言も出るが、FRB、ECB、日銀とも全体的に「優柔不断」と感じる。その弊害を「じっくり」考えてみる。

2,今週の「期待すべき銘柄」   日本電産

 このコーナーは表題を何度か変えているが日本電産は「初登場」である。高成長・高収益銘柄として高PER・高PBRを維持しているが、こういう銘柄は1つ間違うと一気に「普通の銘柄」になり、高PER・高PBRが剥げてしまう(つまり株価が長期低落する)。先週取り上げたメタはそんな恐れが強い。

 日本電産はそのリスクが少ないと考えるため「期待すべき銘柄」となる。あまり目立たないが、EV関連でも有望分野を抱える。

3、お勧め「書籍」コーナー

 選定中です。

2022年2月13日

2022年の株式市場の「命運」を握るもの

| 株式編 | 欧州 | 米国 | 世界 | 日本 | 2022年2月10日 |

2022年の株式市場の「命運」を握るもの

 NYダウは1月4日に史上最高値の36977ドル(終値、以下同じ)となり、そこから1月27日の34160ドルまで7.3%下落し、昨日(2月9日)は35768ドルまで反発している。またNASDAQ総合指数は1月4日の15622ポイントから1月27日の13352ポイントまで14.5%下落し、昨日は14490ポイントまで反発している。NASDAQは一足早い2021年11月19日に16057ポイントの史上最高値となっていた。

 欧州ではDAX総合指数も1月5日の16271ポイントの史上最高値から1月24日の15011ポイントまで7.7%下落し、昨日は15482ポイントまで反発している。また日経平均は本年高値となった1月5日の29332円から1月27日の26170円まで10.8%下落し、昨日は27579円まで反発している。日経平均は2021年9月14日に30670円と32年ぶりの高値となっており、また1月27日の26170円は、2021年の安値となった8月20日の27013円を大きく下回っていた。

 2022年の世界の主要株式市場は、総じて年初の高値から1月下旬まで「かなり」下落し、そこから下落幅の半分程度(NYダウ)~3分の1程度(NASDAQ、DAX、日経平均)反発していることになる。

 NYダウとDAX総合指数の年初から1月下旬までの7%程度の下落は、FRBが年初に「初めて」総資産縮小を公表した影響が最も大きい。テーパリング(FRBの新規資産買い入れ額の減少)は昨年9月に公表され11月から始まっていたが、その間もNYダウとDAXは上昇を続けていた。逆にFRBがテーパリングを公表した9月に日経平均は32年ぶりの高値から下落を始め、テーパリングを実際に開始した11月にNASDAQは史上最高値から下落を始めている。

 FRBの総資産は、それまでの拡大一辺倒から、拡大のスピードダウン(テーパリング開始から終了)、さらに縮小(年初に確定的となり1月26日のFOMCで5~6月の開始が確実視される)と続くことになる。

2020年3月の最初のコロナショック以来、急拡大していたFRBを含む世界の中央銀行総資産(市場への資金供給量のこと)がレバレッジをかけて世界の株式市場を上昇させたなら、その拡大が止まりやがて減少に転じれば逆にレバレッジをかけて下落させるはずである。

また中央銀行の総資産拡大とは「需要の先食い」であり、いずれ地道な経済成長で解消させなければならない。しかしその「需要の先食い」は趨勢的に低下する世界の潜在成長率の中で「すでに解消不能」と感じる。その恩恵を最も受けた世界の株式市場も「将来の上昇をすでに先食い」しているはずで、加速する物価上昇もその結果であるなら「簡単に解消しない」はずである。

ECBも昨年9月には本年3月からテーパリングを行うと発表し、日銀は昨年2月から国債保有残高を減らす「隠れテーパリング」を開始しているが、DAXも日経平均も自国の中央銀行の総資産変動(予想)より、FRBの総資産変動に大きく影響されている。

一方でFRBなど中央銀行の利上げは総資産変動に比べて株式市場に与える影響は小さい。FRBは昨年9月のFOMCまでは2022年中の利上げはほとんど想定しておらず、12月のFOMCで「一気に」3回の利上げ予想としたが、その間にNYダウとDAXは上昇を続け、NASDAQと日経平均も「利上げ」で下落幅を拡大させたわけではない。

 本来(FRBに限らず)中央銀行の利上げは、経済活動の活発化を反映した「健全」なものであれば株式市場にはプラスとなる。ところが今回のFRBの利上げは明らかに物価上昇加速に「遅ればせながら慌てて」対応するもので、本来なら経済活動にも株式市場にもプラスにはならない。しかしこれまでのところ世界の株式市場がFRBなど中央銀行の利上げを特別気にしているようには見えない。2月3日にBOE(英国中央銀行)が2回目の利上げを行ったが、英国のFTSE指数は高値を更新中である。

 それでは世界の株式市場が、その影響が最も大きいはずのFRBの総資産縮小が5~6月開始と確実視された1月26日のFOMC以降、総じて反発しているのはなぜか?

 これは米国企業に限らず世界の企業業績が「予想外」に回復していた影響が大きい。それにまだFRBの総資産縮小開始まで時間があり、FRBに限らず世界の中央銀行の総資産はまだ急激に膨らんだままであるとの「安心感」がとりあえず出ているとも思われる。

 しかし世界の企業業瀬の「予想外」の回復は、エネルギー関連企業など「全般的な物価上昇の恩恵を受けたもの」が多い。国際情勢の緊張が長引けばエネルギーなど資源価格の上昇は止まらず、同時に企業が「全般的な物価上昇」を巧みに業績に反映させているなら世界の物価上昇は簡単に鎮静化せず、世界的な金融緩和の正常化(とくに総資産縮小)は想定以上に長引く。

 あまり安心しないことである。

2022年2月10日

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