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The Stray Times(有料版)の予告 第101回目

| 有料版記事予告 | 2021年3月21日 |

 3月22日の夕方に予定通り更新します。以下、予定内容です。

 

1 特別特集  久々に日銀の金融政策と日本の金融市場について  後半
 
 いつもあまりじっくり書けない日銀の金融政策と日本の金融市場についての「後半」である。日銀は3月17~18日の政策決定会合において、これまでの金融政策の点検を行い、いくつかの微調整を加えた。

 その結果は、先週の「前半」で指摘した根本的なポイントは完全に抜け落ちていたが、そこも含めて解説する。

 それに先立つ3月16~17日にはFOMCが開催された。こちらも見事に市場の予想通りだったが「本当にこれでいいのか?」と心配になってきた。併せて解説したい。

 

2  今週の「一言加えたい」銘柄    ZHD&LINE編

 もちろんZHDとの経営統合直後にLINEの中国を含む第三国への個人情報漏洩が発覚したからであるが、この問題の奥行きは想像以上に大きく危険である。

 無関係を装うソフトバンクグループ(SBG)、ソフトバンク(携帯電話会社)、それにLINEの親会社であるNAVERも含めた「複雑怪奇な資本関係」と「その意図」も解説する。

 

3 お勧め「書籍」コーナー

 中国史関連です。

 

2021年3月21日

LINEの中国への情報漏洩は「国家の重大危機」と考えよ

| 個別企業編 | 政治・政策提言 | 日本 | ソフトバンク | 2021年3月20日 |

 ヤフー親会社のZHDと無料通信アプリのLINEが3月1日に経営統合した。ところがその経営統合を待っていたかのように(経営統合が完了するまで何とか隠していたかのように)LINE利用者の個人情報が中国の関連会社から閲覧可能となっていた事実が発覚した。

 こういう問題に対しては「せいぜい」第三者委員会の調査結果を求める程度で済ませることが多いが、自民党は3月19日に総務部会と情報通信戦略調査会の合同会議を開きLINEから事情聴取し、総務省と個人情報保護委員会にも事実関係の調査を求めることにした。

 それを受けて同じ19日には総務省と内閣官房がLINEの使用を停止し、住民サービスにLINEを使っている自治体に対し(900ほどの自治体が公式に利用している)26日までに利用状況を報告するよう求めている。あくまでもLINE側が「情報を(中国など第三国に)抜かれた事実はない」と説明しているが、政府関係者は「全く信用していない」ことになる。

 また少なくとも経営統合に向けた準備が進んでいた2020年夏ころにも、政府は同様の危険性について調査していたはずである。

 LINEは国内利用者だけで8600万人、さらに今回の経営統合で2022年4月にも決済サービス「Paypay」に「LINEペイ」の国内QR決済事業を統合させ、計7000万人の利用者を抱える巨大決済サービスとなる。

 それらの個人情報や行動情報が「すっかり」中国など第三国に漏洩する危険があったことになり、今回の「発見」で未然に防げたなどとは思わないほうが良い。またまた日本国民を「安全保障上の重大問題」に巻き込んでいたことになる。そもそもLINEとは韓国企業のNAVERが始めた無料サービスであり、その顧客情報が中国など第三国に提供されていると以前から懸念されていた。

 そもそもZHDとLINEの経営統合は2019年11月18日に発表されている。ところがその統合発表記者会見にヤフーらの親会社であるソフトバンクグループ(以下、SBG)の孫社長の姿はなく、また孫社長は恒例のSBG決算発表会の壮大な「紙芝居」でもZHDとLINEの経営統合について詳しく述べたことはない。

 それでは孫社長(あるいはSBG)が今回の経営統合に無関係だったのか? もちろんそんなことはない。少なくとも孫社長(SBG)にとって今回の経営統合には「2つの」目的があったはずである。

 「1つめ」がSBGの屋台骨を支え続けてきた馬雲(アリババ)との関係強化のためである。一見無関係のように思えるがアリババは以前からヤフーとLINEを狙っていた。目的は企業価値でも技術でもなく、両社が持つ日本の顧客情報である。昨年からアリババと中国共産党の関係が険悪になっているが、それは今回の経営統合がアリババを通じて日本の顧客情報が提供される恐れが、中国共産党に直接提供される恐れに変わっただけである。

 「2つめ」がPaypayのシステム開発と運営を「丸投げ」しているインドのPaytmとの関係強化である。実はPaytmの親会社であるOne97の筆頭株主(25%)がアリババ系のアント・フィナンシャルであり、SBGもビジョンファンドを通じて14億ドル出資している。One97創業者のビジャイ・シャルマは中国共産党との良好な関係を維持しており、最近こそ中国とインドの間で国境紛争が勃発しているが、ビジネス上の友好関係は簡単に壊れるものではない。

 つまり孫社長が決して表に出ない今回の経営統合とは、アリババやPaytmを通じて、すべて中国共産党の(少しはビジョンファンドの)メリットに結びつく可能性がある。今回は「そのほんの一端」が表に出ただけであるが、そんなもので済むはずがない。

 直接管轄する省庁はまたも総務省である。ここは接待疑惑も不公平な電波行政も「うやむや」になりそうな外資規制も「ほどほど」にして、今度こそ日本の安全保障上の重大問題に真剣に対処すべきである。

 

2021年3月20日

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