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疑惑の凶弾 その4

| テロ・陰謀・超現象編 | 政治・政策提言 | 日本 | 2022年7月26日 |

疑惑の凶弾 その4

 安倍元首相が7月8日に銃撃されて亡くなってから18日目であるが、新たなニュースが全く出てこなくなった。これで銃撃犯とされる男の私憤による単独犯行で政治的・組織的背景が一切ないという「最も無難なシナリオ」のまま、この「歴史的大事件」が風化することになる。
 
 事件当日の第一報を聞いて、咄嗟に1963年11月のケネディ暗殺事件に似ていると感じたが、早くも「真相は永久に解明されない」ところは当たりそうである。

 そのケネディ暗殺でも、一応は当時の連邦最高裁判所長官を委員長とする調査委員会が立ちあげられ、翌1964年11月に(早すぎるが)膨大な報告書が提出されている。結論は「オズワルドによる単独犯行で政治的・組織的背景が一切ない」というもので70%の米国人が疑いを持ったままであるが、とりあえず時間と金をかけて調査して世間に説明したという事実は残る。

 安倍元首相の銃撃事件では、そんな調査委員会も調査報告書も話題にすら上がらず、文字通り「一切の情報を遮断して疑念が出ないようにしたまま風化させる」ことになる。これは「安倍元首相が謀殺された」という意味ではなく、一応は調査して世間に説明しないと「あらぬ疑念」が残り、とくに日本の捜査・警備体制に対する国際的な信頼を損なうからである。「海外要人が日本で襲撃されてもロクに捜査もせず真相も背景もわからない」と思われるからである。

 ケネディ暗殺事件では、2万点弱の関連文書が機密指定されていたが2017年10月にその大半が機密解除され公開されている。本来は全ての文書が公開されるはずだったが、約300点が国家安全保障上の理由で2021年12月まで公開されなくなっていた。

 その2021年12月も過ぎているがバイデン大統領が同じ理由で再延期し、一部を2022年12月に公開するとしているが疑わしい。これは主にCIAからの圧力による延期で、やはりケネディ暗殺にCIAが一枚かんでいた傍証にもなる。しかし一応は全ての機密を解除して公表する姿勢であり、今回のように「すべての情報を遮断して疑念が出ないようにして風化させる」わけではない。

 さてケネディ暗殺事件のどこが安倍元首相の銃撃事件と類似していると感じたのか?肝心の安倍元首相の方は一切の情報が遮断されたままなので、両事件の具体的な対比は(とりあえず)控える。

 基本的なポイントは2つある。1つ目はケネディには「わかりやすい敵」が多すぎたことで、具体的にはマフィア、CIA、軍産複合体といった「つかみどころのない巨大組織」である。
 
 ケネディが当選した1960年の大統領選は、ケネディの父親・ジョセフがマフィアの全面協力を得ていたが、当選したケネディはジアンカーナなどマフィアのボスを明確に遠ざけたため怒りを買っていた。

 また1959年にカストロらによるキューバ革命で親米バティスタ政権が倒れ、マフィアや米多国籍企業の豊富な収益源が絶たれた。そこでカストロ政権転覆が画策され、亡命キューバ人によるハバナ襲撃が密かに計画された。これは当時のアイゼンハワー政権のニクソン副大統領と、アレン・ダレスCIA長官を中心に進められた「国家の工作」である。

 ところが肝心のニクソンが大統領選でケネディに敗れ、ケネディはカストロ政権打倒に乗り気ではなく計画は大幅に縮小され、空路によるハバナ襲撃もビックス湾からの上陸に変更された。結果は大失敗に終わり、CIAの責任だけが問われダレス長官とキャベル副長官が解任される。CIAのケネディに対する根深い恨みが残った。キャベル副長官の実弟がパレードコースを当日変更させたダラス副市長である。

 ケネディは1962年10月のキューバ危機(ソ連が核兵器を持ち込み第三次世界大戦一歩手前となった)もフルシチョフ首相との話し合いで衝突を回避し、ベトナム戦争は始まっていたがケネディは大規模派兵に踏み切らなかった。ケネディは大規模な戦争を回避した大統領で軍産複合体の不満がたまっていたはずである。ベトナム戦争は後任のジョンソン政権となるのを待って本格化・泥沼化する。

 そして2つ目は、「見るからにわかりやすい人物」が直後に逮捕されていることである。

 ソ連亡命から帰還した元海兵隊員で、帰還後もKGBやキューバ政府関係者と接触していた(とされる)オズワルドが、就職したばかりの教科書ビル6階の窓からら通販で買った数十ドルのライフルから3発撃ち(そのライフルを教科書ビルに持ち込んだところを見たという証言が無い)、ライフルと薬莢3発を現場に残したまま悠然と外出し、バスとタクシーで帰宅して着替えてからもう一度外出し、職質してきた警察官1名を射殺し(これが逮捕容疑、ライフルは教科書ビルに残したままである)、映画館で映画を見ていた時に踏み込んだ警察官に逮捕された。

 ケネディ暗殺から70分後のことである。ここは出来るだけ客観的に書いたが、もし真犯人ならそういう行動をとるか考えていただきたい。

 そしてオズワルドは逮捕から2日後、ダラス警察署の地下駐車場になぜか入っていたジャック・ルビーに射殺される。通常なら部外者が絶対に入れない警察署敷地内である。そしてルビーも4年後に癌で死亡しており、オズワルトの背後の黒幕は永久にわからなくなった。

 この2つが基本的な(短時間では作れない)ポイントである。その次が偶発的な(その日に実際に起きた)ポイントで、ここまでも書いたところがあるが、次回以降に続く。

2022年7月26日

 

The Stray Times(有料版)の予告   170回目

| 有料版記事予告 | 2022年7月24日 |

The Stray Times(有料版)の予告   170回目

 

 7月25日(月曜日)の夕方に、予定通り更新します。以下、予定内容です。

 

 

1 特別特集  日米欧それぞれの経済状況、金融政策、金融市場

 

 6月に入ってから米国をはじめ世界の景況感が目に見えて悪化し、6月中旬からはエネルギー価格を含む資源・商品価格全般が下落に転じている。しかし足元の物価上昇は止まらず金融引き締めが加速されている。

 

 7月21日にはECBが0.5%利上げして2014年以来のマイナス金利を解消し、同日の日銀政策決定会合では黒田総裁が緩和継続を強調した。そして来週(7月26~27日)のFOMCでは0.75%利上げが確実視されている。

 

 ところがここに来て日米欧それぞれの経済、金融政策を取り巻く状況が「さらに」微妙に変化している。これは株式、為替、国債など各金融市場を「大きく」変動させる可能性がある。

 

 その辺のポイントを整理して解説する。とくにいつも「付け足し」程度の解説に終わり日銀の金融政策についても「じっくり」解説したい。

 

 

2  今週の「注目すべき」銘柄   金(きん)と原油

 

 金(きん)と原油はもちろん個別銘柄ではない、その価格は世界の政治や経済活動に大きく影響されている。そこで今回は、純粋に金と原油の価格変動要因と過去の値動きを比較し、現在の価格水準が妥当なのかを考えてみたい。

 

 そう書くからには「妥当ではない」と感じていることになる。​

 

 

3  お勧め「書籍」コーナー

 

 まだ決めていません。

2022年7月24日

 

 

最新有料記事サンプル


2022年9月26日配信分
今週の「警戒すべき」銘柄   東芝(続編)

今週の「警戒すべき」銘柄   東芝(続編)

 先週の続きである。先週はハゲタカファンドが送り込んだ社外取締役の「主導」で非公開化され、見えないところでハゲタカファンドに食い尽くされる「運命」であるが、そんな運命を自ら選んでしまった東芝について解説した。

 東芝については過去から「不適…


2022年9月26日配信分
最近やたら気になること  1回目

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 今週からテーマを1つ追加する。主に国際政治において看過できない動きを取り上げる。

 最初として今週は、共産党大会が迫る中国と習近平の最新状況と、対峙する米国の状況と、日本に差し迫る危機から始める。そのまま「自由主義国連合」と、中露北(朝鮮)の「絶対主…


2022年9月26日配信分
特別特集  FRBは間違っている、それなら日銀介入は?

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やや刺激的な表題であるが、FRBの金融引き締めが急激すぎるという「政策論」ではない。米国経済ひいては世界経済をさらに低迷させることが明白の中で、さらに金融引き締めを強化・長期化させる権限がFRBにあるのかという「そもそも論」である。そこが受…