2021/10/24(日)

16時25分14秒

The ST

世界の出来事を独自の見解で読み解く 刺激的金融ブログ

検索

ドル/円

SBIによる新生銀行TOBに対する悪あがき

| 個別企業編 | SBIホールディングス | 新生銀行 | 2021年9月16日 |

SBIによる新生銀行TOBに対する悪あがき

 9月9日にSBIが新生銀行に対し、現在の自己株を除く持ち株比率を約20%からTOBで最大48%まで引き上げて子会社化すると発表したが、新生銀行側もあれこれと防衛策を考えている。

 SBIのTOBに対しては金融庁も「しぶしぶ」了承しているはずである。新生銀行は唯一公的資金を完済していない銀行であるとともに、1998年に破綻して一時国有化した後にユダヤ資本に「大儲けのネタ」を提供してしまった「負の遺産」であるため、SBI傘下でも何でもその存在を消してしまいたいからと推察する(ここは後述する)。

 ところが新生銀行の現経営陣も抵抗しており、明日(9月17日)にも買収防衛策を発表するようである。その内容とは全株主に新株予約権を無償で交付し、SBIの新株予約権行使だけを制限してその持ち株比率を大幅に引き下げる内容であるはずである。この手法は2007年にブルドックソースがスティール・パートナーズの買い占めに対抗した手法と同じで、当時は最高裁判所までがスティールを「濫用的買収者」と認定して非難した。

 本誌は海外ハゲタカファンドによる「えげつない買収」には大変否定的であるが、この件に関しては公平さを欠く決定だったと考える。それが十数年ぶりに持ち出されるかもしれない。

 またソニーがホワイトナイトとして名前が挙がっているが、せっかく株価も業績も回復してきたソニーわざわざ新生銀行ごときに手を出すはずがない。最終的にはSBIが敵対的買収を強行するか、新生銀行のアバイザーとなった三菱UFJモルガンスタンレー証券(実質的にはモルガンスタンレー証券本社)が持ち込む典型的なハゲタカファンドに食われてしまうかの2択でしかない。

 新生銀行の前身は1998年に破綻して一時国有化された旧・日本長期信用銀行である。当時のイー・アイ・イーなどを通じて「日本のバブル」を加速させた銀行である。破綻した時点で邦銀全体への公的資金総額の4割に相当する7.9兆円が投入されていたが、そのうち3.6兆円の損失が瞬時に確定してしまった。邦銀に対する公的資金が棄損した例は他にはなく、また引き継いだ新生銀行はその公的資金を完済していない唯一の銀行である。

 ところが政府はそんな旧・日本長期信用銀行を2000年3月に「わずか10億円」でリップルウッドなる無名の新興海外ファンドに売却してしまう。当時、中央信託銀行も「まともな価格で」買収に手を挙げたが、当局に握りつぶされただけでなく、中央信託銀行自体が翌月に三井信託銀行に身売りさせられてしまった。虎の尾を踏んだのであろう。

 しかもリップルウッドには「瑕疵担保条項」がつけられ、旧・日本長期信用銀行の貸付債権が2割減価すると、すぐさま国が満額(リップルウッドのコスト)でいくらでも買い戻すことになっていた。当然にリップルウッドはこの「瑕疵担保条項」を乱発して4兆円を貸し剥がした結果「そごう」「ライフ」「第一ホテル」「マイカル」間接的には「ダイエー」など152社が破綻して、日本の金融市場をさらに痛めつけてしまった。また新たに1.2兆円の公的資金が棄損した。

 8兆円近い公的資金が投入され、しかも資産状況の悪化がすべて補填されるなら「誰が経営しても」利益が出る。しかしリップルウッドは利益を出して公的資金を返済するつもりなどハナからなく、すぐに新生銀行となった旧・日本長期信用銀行の「再上場」にとりかかる。1200億円の増資資金を海外のユダヤ系金融機関から集めて巨額の上場益を「山分け」し、1円の税金も支払わなかった。

 こんな仕組みを考え出したのがゴールドマン・サックスや同行出身のクリストファー・フラワーズを中心としたユダヤネットワークであり、日本でも当時の宮沢喜一蔵相、三菱商事会長の槇原稔、シティバンク代表の八城政基といった親ユダヤネットワークが暗躍していた。

 またクリストファー・フラワーズは最近まで新生銀行の経営を牛耳り、新生銀行の資産を自らの投資案件に回していた。フラワーズは2019年に「もう吸い尽くしたと」考えたのか、持ち株をすべて売却して撤退している。新生銀行の公的資金は普通株に転換されてまだ2100億円あり、そのコストは株価で7500円になる。これが「ユダヤネットワーク」が食い散らかした後である。

 新生銀行の現在の経営陣とユダヤネットワークの関係は不明であるが、その「悪事」が簡単にめくれるSBIによる子会社化は「避けなければならない」のだろう。金融当局や司法当局の判断も加えた今後の成り行きに注目したい。

 また最近は親中国ネットワークばかりに目が行くが、親ユダヤネットワークもまだ健在でビジネスチャンスに首を突っ込んでくる。そんな中で親ユダヤネットワークの本尊であるジョージ・ソロスが最近になって習近平と中国経済を猛烈に批判しているところも気になっている。

2021年9月16日